逆襲の埼玉
グラブルのイベント周回中に映画を2本観た。
【翔んで埼玉】
埼玉GACKTが九十九里浜で強い千葉県男性から全身の穴にピーナッツを詰められるくだりが何故あんなに耽美なのか。
観終わってから気付いた。「ピーナッツ」はアメリカで一物君を指す隠語ではないか。千葉県民に捕まると、それを穴という穴に詰められた上で地引網奴隷にされ、気の緩みから一つでもピーナッツを落とそうものなら恐ろしい最期を迎えるという。千葉県産のサザエにはトランシーバーのような無線通信機能がある為、おそらく奴隷たちが海女さん達からの脱出可能性は皆無だろう。
半端ないぞ関東。
【逆襲のシャア】
地球に隕石が2発落ちたらヤバイ。2発目の隕石を落とすシャアはヤバイやつ。
地球側のエース・パイロットであるアムロはガンダムに乗って食い止めようとするが、シャアは賢く人望も政治力もあるロリコンな上に拗らせたマザコンでもある為にめちゃくちゃ強い。これには隕石も思わず地球に落ちようというもの。
しかし、いざ隕石衝突の際、不思議な事が起こった。ほわほわとした緑色の光が隕石全体を包み込むや、隕石は地球から軌道を逸らし、どこか宇宙の彼方へと飛び去って行くのであった。
内容が濃い。特に人物や宇宙空間での暮らしが狂気の丁寧さで描写されている。無重力状態での所作がどんなのか知らないが、人々の動きがフィクションに見えない不思議がある。冨野監督しゅごい。ユニコーンに続き、ガンダムの映像作品を観るのはまだ2つ目だけれども、まさかガンダムがこんなに面白いとは思わなかった。
【総括】
「翔んで埼玉」「逆襲のシャア」と立て続けに観た。
アマゾンプライムにあったのでなんとなく観ただけだった。
テイストのまるで違う2作品であるが、何たる偶然か、「権力への反逆モノ」という点で共通している。東京都に対する埼玉。地球に対するジオン軍。埼玉に住む人々に対する東京都民の根拠無き差別、宇宙に住む人々に対する地球人の根拠無き偏見。双方、語られる規模やテーマは違えど、かなり似通った構成の作品だと言える。
決定的に異なる点は、反体制側のリーダーが「シャア」か「GACKT」かである。
宇宙側のシャアはついに、地球側のアムロと理解しあえずに終わった。その結果、よく分からないパワーで隕石は逸れ、二人は行方不明になる。一方、埼玉側のGACKTは開始十数分で都知事の一人息子と恋仲関係になり、最終的に二人は手を取り合って東京を打倒し、さらには日本埼玉化計画さえも完遂する。
失敗と成功。二人のカリスマを分かった要因とは何か。
もはや自明の理であるが、そう、『耽美力』である。
『耽美力』とは何か。
そう、『耽美力』である。
シャアには『耽美力』が足りなかったのだ。途中、アムロと取っ組み合いの喧嘩になった折、口付けの一つでも交わしておけば埼玉であった。一方でそれを成しえなかったのは、因果関係を総合的にロジックすると大体ララァのせいだろう。
もし、せめて全身の穴という穴にフィンファンネルを入れられて、ひたすらハロを転がす件さえ有れば―――「翔んでアクシズ」になれたかもしれない。
翔んで埼玉のラストでGACKT達は日本埼玉化計画を完遂し、世界埼玉化計画を標榜する。もし、遥か未来に、世界埼玉化計画を完遂出来たとして、次にGACKT率いる埼玉達はどこへと向かうだろう?埼玉の拡大がとどまらないのであれば―――。
ジオンは埼玉。